ロールプレイの授業から学ぶもの
昨日は今年度の大学院の授業「臨床心理面接特論」の最終回でした。
昨日は今年度の大学院の授業「臨床心理面接特論」の最終回でした。
あけましておめでとうございます。
2016年のスタートですね!
今はゼミ合宿からの帰り、やはり伊豆急行の中からこのブログ書いてます。電車の中は格好の書斎ですね(笑)。
今日から伊豆高原でゼミ合宿です。今はそこへ向かう伊豆急行の中。伊豆高原駅に着くまでやっとこのブログを書く時間がとれました。まずは先週のことから書いていきますね。
昨日(16日)は立川市子ども未来センターで、「わかる!できる!保護者対応のコツとポイント」というタイトルで、約2時間の講演をしてきました。参加者は30名ほどで、保育士の方が2/3くらいで一番多くて、あとは小学校の教員や障害児の施設職員の方もいらっしゃいました。
構成は、前半の1時間20分ほどで講演+実習をして、休憩をはさんで、後半の約30分間は(休憩時間に書かれた)参加者からの質問に答えるという感じ。いつもながらの悪い癖で、前半はいろいろ講義内容やワークを詰め込みすぎて、最後の方は駆け足気味になってしまいました。1つ1つのワークを(振り返りの時間も含めて)もう少しじっくりできるボリュームにすればよかったかな〜。う〜ん、これは反省材料の1つでしたね。
もっと反省したのは、後半の質疑応答の時間。さすが現場の保育士さん方からの質問だけあって、具体的な困った保護者についての質問が次々と出てきました。私もしどろもどろになりながらも、なんとか1つ1つ答えていきましたが、限られた情報で的確にアドバイスするのはやっぱり難しい! 講演にはオフィスのスタッフのH君も途中から参加してくれていたので、(保育園でスクールカウンセラーもやっている)H君に難しい質問の時に思わずふってしまいました。そんな無茶ぶりにもかかわらず、H君しっかりと丁寧に質問に答えていましたね。さすがH君!元八巻ゼミ生だけあって「無茶ぶり」には慣れていますね!(実は、八巻ゼミは「無茶ぶりゼミ」として有名?!)
今回この講演をやってみて、あらためて保育園での保護者対応が難しいケースが多いことを痛感しましたね〜。確かに「発達障害」という考え方が浸透してきて、その疑いがあるお子さんを保育園で預かっている場合、保育園だけでなく、専門機関で「療育」を受けた方が良いのではないかと保育士さんが思うことはあるでしょう。それをどのように親に伝えたら良いか悩むは当然でしょうね。 今回の講演で私なりには、「伝えようとする前に、まず相手の考えや事情を聞き出してみよう」「ちょっと待て、指導の前にジョイニング」なんてことを実習を通して提案したつもりでしたが、参加された皆さんにははたして役立つものだったかな〜? 実は、来週も「保護者対応」の研修講師を担当する予定なんです。今度は2時間半のミニワークショップ形式なので、今回のこれらの反省をもとにしっかりと準備していこうっと!
ホント講演や研修は終わったあとは、いつもこんな風に「参加者の皆さんにとってお役に立つものを提供できたかな〜どうだったかな〜?」と考えてしまいますね。講演や研修はカウンセリングのケースと同じで、「これで完璧!」なんて思うことはないですね。常に「もっとうまくやるには?」と考え続けることが大事!日々研鑽です!がんばるぞ!!
新年2015年ももう5日がたちました。遅ればせながら、あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。
今年の年末年始は、年末から引いていた風邪が悪化し、TVで箱根駅伝を見ている以外は、ほぼ寝正月でした。何とかたまっている原稿を書く時間をと思っていたのですが、鼻水は出るわ、頭が回らないわで、なかなか集中できませんでしたね(と弁解)。
今日5日は、オフィスでのカウンセリングの仕事始め。3ケースだけですが、新年早々来られるケースですから、いつも以上に気が抜けません。そんな中でクライエントから無事に年末年始を過ごされた話を聴いてホッとしながらも、ホッとしすぎないよう気を引き締めて臨んでいます。
毎年この時期には「今年の目標」を考えることが多いのですが、今年は「特に目標を立てない」という目標を立てました。(あ~ややこしいですね~!) 仕事も家庭もその他プライベートも、特に目標やその数値などは決めないで、今年は「自分が今必要だと思うこと」をその場その場で1つ1つ丁寧に振り返りながらやっていこうというわけです。自分としては「こうしなきゃ」「あれをやらねば」という気持ちがなくなり、いい意味で楽な気持ちで生活に臨めそうです。 もしかしたら、新年の目標を立てないのは物心ついてからは初めてかもしれませんね。 いざ目標を立てないで数日間過ごしてみると、1日1日の仕事への取り組み方が何となく丁寧になった感じで、少し効率的になったような気もします?!。
考えてみると、私にはここ数年は年単位の長いスパンでの「大目標」があることに気づきました。(内容は内緒です!) それをこなすために1日1日をコツコツとやって行けば良いという状況なんですよね。だからこそ年単位の目標は必要ないのかもしれません。
今週からはいつもの生活が始まりました。さあ~がんばるぞ~!!
大晦日ですね〜慌しい中、何とかブログを更新します。
12月26日から28日までの3日間、ヒューマン・ギルドで「SMILEリーダー養成講座」を受けてきました。これはヒューマン・ギルドが開発したSMILEという「より良い親子(人間)関係を学ぶプログラム」を実施できるリーダーになるための研修です。年末のこの時期だからこそ時間が取れた3日間でしたが、私にとっては今年を締めくくるような大きな学びになった3日間でした。
参加者は私を含めて11名で、大学講師や親業のインストラクター、NLPプラクティショナー、心理カウンセラー、専業主婦など、皆なかなかの精鋭メンバー。臨床心理士が参加する研修が多い私にとっては、違う視点からの指摘があって、とても新鮮かつ刺激になりました。
SMILEは8章46節で構成されていますが、この研修はその節ごとに30分間のリーダー体験をしてもらい、参加者からフィードバックをもらうことがメインの作業。私も2回リーダー体験をしました。最初のリーダー体験では、自分でもよくわからない緊張(?)があって、いざ始めてみると、早口で話の展開が早くなるという自分の悪い癖が出てしまいました。他にも参加メンバーから、「ちょっと」というセリフが多かった、動きが少し落ち着きなかった、軌道修正するのが早い、など自分としては痛いところを指摘され、まだまだだな〜と反省させられましたね。同じように他のメンバーのリーダー体験に参加しながら、そのデモンストレーションを見せてもらいましたが、皆さん苦労されていましたが本当に自分の持ち味を出していい感じ。それぞれのうまいところを参考にさせてもらいました。
3日目は参加者全員が20分間で2回目のリーダー体験をしました。1回目の体験の反省をちゃんと意識して、皆さんさらにうまく進行していましたね。私も2回目のリーダー役はまずまずやれたかな? 最低でも早口にならないように気をつけました〜(笑)。 研修の最後は皆それぞれメンバー同士で「勇気づけ」を行い、感動のうちに終了。 しっかりと自分の課題をいただきながら、それに精鋭メンバーと一緒に取り組むことができた、というとても濃密な良い研修を今年の最後に受けられて本当に良かったです! いや〜楽しかった〜!!
さて、今年ももう今日で終わり。このブログを始めたことに象徴されるように、今までなんとなく曖昧になっていた自分の「学び」を、再びしっかりと始めた1年だったように思います。この「学び」続ける姿勢を10年、20年と継続していくことが、私のこれからの人生の大きな課題の1つだな〜とあらためて確認できましたね。 さあ、来年もいろいろなことに対して、しっかり「学び」そして「世に貢献」していこうと思います。がんばっていこうっと!!
この年末は昨日まで研修中心の10日間でした。学びの復習も兼ねて1つずつ書いていきます。
まずは12月21日(日)は、私のオフィスで「勇気づけ勉強会(ELM: Encouraging Leader's Manual)」を行いました。このELMはヒューマン・ギルドが開発された「30分で勇気づけの研修ができる!」というプログラム。私のオフィスでは今年の6月に引き続いての開催で、講師は臨床心理士の山口麻美さん。今回も前回の続きとして、第7章「行動には目的がある!」から第12章の「勇気づけに必要な態度と技術」までワークと講義で「勇気づけ」について、楽しく学べました。
ELMのプログラムの良いところは、豊富でユニークな内容のワークをしながら体験的に学べるところかな。ELMの学びの流れ方もとても良くて、まずシートにある問題を自分で考えてから参加者でシェアし、それから講義を聞いて理論を学ぶ、という感じ。この一連の流れは、勉強するやり方として、とてもスムーズに体験的に理論などを理解できるので、とても良いですね! 自分が行う研修にもぜひ採用してみたいやり方だと思いました。講師の山口さんの穏やかなゆったりとした進行も心地よかったな〜(こちらは自称ADHDの中年オヤジの私にはとても真似できません!笑) 来年は私もこのELMのトレーナー養成講座にぜひ参加しようっと!
昨日は大学院の授業「臨床心理面接特論」の最終回。いつもは13時~15時の2時間なのですが、補講もかねて13時~17時の4時間行いました。(大学院生の皆さん、お疲れ!!) この授業はロールプレイをどんどん体験してもらうことが主な目的。昨日は大学院生と臨床助手の3人で家族(父、息子、娘)のロール(「娘の拒食症を直したい」が主訴)を作ってきてもらい、残りの大学院生がカウンセラー役で10~15分交代で一通りの面接を行いました。
実際のロールプレイを行う前に、簡単に私がミニ講義を行い、以下のようなインテーク面接の要点を確認しました。
■インテーク面接での2つの作業
(1)ジョイニング:「情報&事情収集」「(クライエント家族との)関係作り」「関係性の見立て」
(2)リーディング:「(介入というより)提案」
この講義を受けて、さっそく面接開始。いや~なかなかロールがしっかりと作りこまれていて、カウンセラー役の大学院生たちは苦戦していました。前半は上記の「情報収集」はまずまずスムーズに行っていましたが、3人家族との「関係作り」がなかなかうまくいかない感じ。その情報も「父親と娘があまりしゃべっていない」といった「見出しレベル」で、具体的なエピソードまで聞き切れていない状態が続きました。思わず予定はしていなかったのですが、私が10分ほどデモンストレーションして家族の関係作りをしながら「家族の食事場面の具体的なエピソード」を聞きだしてみました。自分がやってみると不思議と(ロールとは言え)家族のいろいろなエピソードが語られること語られること、やっている自分もこの家族のリソース(資源)が見えて楽しかったですね。
私のデモの後、残り2名の院生がそれを引き継いで家族面接を続けました。それまで面接は正味80分近くやっていることになるので、後半のリーディング(「提案」)の作業を行っていましたが、これもまた難儀していました。カウンセラー役からいろいろな「提案」がなされるのですが、家族がその「提案」にあまり納得しない様子。振り返りでこの部分を担当した一人の院生が「カウンセラーの席に座ったら、目の前の家族が壁のように見えたので、ぶつかっていこうと思った」と話していたように、カウンセラーから「提案」を家族に(焦るように)ぶつけている(あるいは押し付けてしまっている)感じになってしまったようでした。やはりこちらも最後は私がデモを行って、院生が考えた「提案」を使いながら、ゆっくり家族に納得していただけるようにお話を進めてみました。まあ、まずまずうまくやれたかな? その後の振り返りの時間も通して、院生には以下のことを解説しました。
●リーディングでは、どんな「提案(あるいは介入)」をするかよりも、その「提案」をいかにクライエント家族に納得してもらうような「土俵」を作りながら話を進めていくかが大事。
●その作業(リーディング)を行うためにも、その前のジョイニングを丁寧に行うこと(例えば、具体的なエピソードを聴き出すこと)はとても重要。
4時間と言う長丁場の授業でしたが、参加した大学院生は良い学びをしてくれたかな~と手前味噌ながら(?)思いました。ここに書いているのも大学院生や自分の復習のためかな?(笑)
この授業のあと、八巻ゼミの大学院生たちと忘年会をしました。今年は特に学部生の面倒を見てくれた院生たちをねぎらいつつ、楽しい時間をすごしました。でも、ちと飲みすぎたかな?(笑)
12月13日(土)と14日(日)の2日間にわたって、東京におけるアドラー心理学研修の総本山(?)のヒューマンギルドで「アドラー心理学を活かしたブリーフセラピー入門」というワークショップを担当してきました。参加者は、学校の先生(校長先生もいました!)から料理研究家やサラリーマンや専業主婦まで、さまざまな立場の方が14名。さらになんとヒューマンギルド代表の岩井俊憲先生までいらっしゃいました。(アドラー心理学の第一人者といわれていても、なお研鑽を積まれようとしている姿に頭が下がります。それとも怪しげな研修をしないかチェックしていた?!笑)
ワークショップの内容としては、1日目は「ブリーフセラピーの考え方」として円環的思考やシステム論の考え方などを、2日目は「ブリーフセラピーの振舞い方」としてジョイニングやコンプリメントの技法を中心に、講義とワークを織り交ぜながらやっていきました。今回の研修のミソはそれだけに留まらないで、それらの理論や技法がどのようにアドラー心理学と関連しているかもお話したところでしょうか? ワークショップらしく質問が活発に出てきたことや、時々岩井先生も解説してくださったこともあって、アドラー心理学とブリーフセラピーの関連性がより明確になったように思いました。 それは次の4点が挙げられると思います。
①アドラー心理学の基本前提の「目的論」や「対人関係論(社会統合論)」は、システム論の考え方とほぼ同じである。
②「勇気づけ」や「ジョイニング」を行っていくことはやる側のスタンスは同じ。「勇気づけ」は考え方とコメントに、「ジョイニング」は振舞い方に、それぞれ焦点が当たっている。
③ブリーフセラピー(特にソリューションフォーカストアプローチ)で言われている「コンプリメント」について、「直接的コンプリメント」は「コメント型の勇気づけ」と言えるし、「間接的コンプリメント」は「質問型の勇気づけ」と言える。
④ブリーフセラピーは「臨床思想」が弱いが、それを補う1つがアドラー心理学の「共同体感覚」である。
これらの考えはまだまだ試論の域ではありますが、ワークショップ中の私の講義と参加者の質疑応答、そして参加者同士の議論やグループワークとロールプレイなどを通して、この方向で私自身が考え続け・実践していっても良いんだなと思えました。私自身もとても学びになった2日間でした。
実は、ヒューマンギルドは30年近く前に私もアドラー心理学を始めて学んだ場です。そこで私がまた新しい学びと教えを提供し合えるという新鮮な喜びを感じましたね~。
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